エアコンには虫が好む条件がそろっています。虫対策をしていないと、ある日突然虫が出てきたということになりかねません。
そこでこの記事では、虫を侵入させないための対策と侵入されたときの対処法についてくわしくお話します。
エアコンに虫対策が必要な理由
エアコンの中は「湿気があり、暖かく、暗い」環境です。これは虫にとってはとても居心地が良く、フィルターなどにたまるホコリやカビは虫のエサになります。
このようにエアコンは虫にとって快適な条件がそろっているため、いつ侵入されてもおかしくありません。虫が侵入して電気系統などに触れればエアコンの故障や火事の原因になります。
だから侵入させないための事前対策が必要なんです。
虫の侵入ルート
エアコンに虫が侵入する主なルートは次の3つです。
ドレンホース
ドレンホースとはエアコン(室内機)で発生した水(ドレン)を室外に出すホースのことです。水といっしょにエアコン内のホコリも流れます。このホコリは虫のエサにもなります。
ホース内は湿気もエサもあり虫の好む環境です。ドレンホースの直径は14~18mm。直径よりも小さな虫がホースを通って室内に侵入するかもしれません。
貫通穴のスキマ
貫通穴とはエアコン(室内機)と室外機をつなぐホースを通す穴のことです。壁に開けてつくります。貫通穴とホースの間にできるスキマはパテでふさぎます。
ただパテが経年劣化すると貫通穴とホースの間にスキマができるため、そこから虫が侵入します。なおパテには雨水や風が入るのも防ぐ役目もあります。
吹き出し口
エアコンの風が出てくる部分が吹き出し口です。エアコンは虫の好む環境のため、室内の虫が吹き出し口から侵入することがあります。
虫の侵入ルートを防ぐ対策
虫が侵入しないように侵入ルートを防ぐ対策をしておきましょう。
ドレンホース
ドレンホースの虫対策にはドレンキャップを使いましょう。ホースの先端に取り付けるだけで、水の排出をじゃますることなく虫の侵入を防ぎます。
ドレンキャップはネットショップやホームセンター、100均などで購入できます。
また細かい網目のあるもの(ストッキングや水切りネットなど)を、ドレンキャップ代わりにすることもできます。
ドレンキャップを取り付けるときに注意すること
ドレインホースが地面に接している場合は、カッターなどで切り地面から浮かせた状態にした取り付けましょう。地面に接していると泥がドレンキャップの穴をふさぐので、水が流れにくくなります。
またドレンキャップをつけた後は定期的なお手入れをしましょう。ドレインホースには水の他にエアコン内のホコリも流れるため、ホコリがドレンキャップに詰まると水がうまく流れなくなるからです。水が流れないとエアコン内に水がたまり故障の原因にもなります。
貫通穴のスキマ
貫通穴のパテが劣化してスキマができたときは新しいパテで埋め直しましょう。パテはホームセンターやネットショップで購入できます。なおパテはエアコン専用のものを使いましょう。エアコン用は油性のため長持ちしますが、普通のパテはすぐに乾燥してしまうからです。
貫通穴にスキマができていないかの定期的なチェックも大切です。
吹き出し口
吹き出し口からの虫の侵入を防ぐには、室内に虫が入らないように次のことに気をつけましょう。
<室内に虫をいれない対策>
・玄関や窓を開けたままにしない
・網戸のスキマにはテープなどを貼る
・通気孔(つうきこう)にはフィルターを取り付ける
・侵入口になりそうなところには防虫剤を置く
<通気孔(つうきこう)>
室内換気のために壁や天井などに取り付けられた空気の取り入れ口のこと
換気口、吸気口とも呼ばれる
防虫剤が苦手ならアロマオイルを使いましょう。虫は柑橘系・ハーブ系のアロマを嫌います。ただし柑橘系・ハーブ系のアロマは動物(犬や猫など)には有害です。ペットのいる場合は注意しましょう。
<虫の嫌うアロマ>
シトロネラ、レモンユーカリ、レモングラス、ゼラニウムなど
定期的な掃除
いちばんの虫対策はエアコンのクリーニングです。定期的にクリーニングしましょう。定期的にクリーニングすればエアコンの効率がよくなるため、電気代も節約できます。またエアコンも長持ちします。
とくにフィルターはホコリがたまりやすいので1~2週間に1回は掃除をしましょう。また年に1~2回は専門の業者にクリーニングを頼み、内部のホコリやカビを取ってもらいましょう。
虫が侵入したときの対処法
エアコンに虫が侵入した場合はつぎの対処を行ってください。
殺虫剤で駆除する
まずはエアコンのスイッチを切って虫を追い出しましょう。追い出してから殺虫剤で駆除します。くれぐれも直接エアコンにかけないこと。故障の原因になります。また殺虫成分が部屋に拡散され健康に害が出ます。
送風で乾燥させる
窓を閉め2時間ぐらいかけて、送風でエアコン内部を乾燥させます。送風機能がない場合は冷房機能を使いましょう。冷房の場合はふだんよりも高めの温度で行ってください。
専門業者に依頼する
自分で駆除できないときや卵などが産みつけられている場合は、エアコン専門業者に依頼しましょう。
日ごろからの対策
虫に侵入されないよう日ごろから対策しておきましょう。
エアコン使用後
エアコン使用後は1~2時間ほど送付して、湿気を飛ばしてから電源を切るようにしましょう。カビの発生が抑えられます。
またエアコンを使う期間の終わりには掃除やタオルなどを使って、しっかりと掃除しておきましょう。
虫を侵入させない対策と侵入された時の対処法のまとめ
エアコン内は虫が好む条件がそろっているため、対策をしておかないといつ虫に侵入されるかわかりません。虫の侵入ルートには事前にきちんと対策をして虫の侵入を防ぎましょう。
万一侵入された場合はこの記事を参考に早めに対処してください。故障の原因になります。
また日ごろのお手入れも大切です。とくに使用期間の終わりにはしっかりとした掃除をしておきましょう。